年末年始に起こったドラマ-序章-はこちらから。
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人生38年。
長らく無鉄砲な生き方をしてきましたが、
ギブス生活になったのは人生で初めてのこと。
捻挫は何度もしたことありますが、捻挫よりも靭帯はいたいっ!!!
そして人間、片足になると本当に大変。。
慣れない松葉杖は長く歩けないし、←信じられないぐらいきつい
脇も痛くなるし、←要領を得るまでは松葉杖が当たる
トイレに行くのも一苦労。←ちょっとした距離でも不便
お風呂なんてゴミ袋を履き、バスタブに腰かけ、
ギブスを付けている右足をできるだけ濡らさないようにバスタブの縁に上げ、
人様にお見せできないようなあられもない姿でシャワーを浴びなければなりません。
↑ご想像にお任せします。
洗濯、掃除、料理等、全ての家事がままならず、
更に足を下げ続けると足が痛くなる。。
肺結核なのでできるだけ身体に良い食事を心がけていましたが、
足を怪我してからは手軽に温めてできる食事に偏りがちに。。
そんな私を心配した母は、またすぐに食料を送ってくれました。
今度は、お湯を注いだり、温めたりするだけで食べることのできるものばかり。
母の愛は海よりも深い。
そんな私を心配したパートナーのAは、
何と会社に掛け合いサンフランシスコから駆けつけてくれました。
結核に加え、更に靭帯を損傷して身動きが取れなくなった私を気遣い、
看病をする為に来日してくれたのです。
そして掃除、料理、買い物等の家事の一切を請け負ってくれました。
仕事は12月から週2出勤のリモートワークになっていましたが、
足を怪我してからは完全リモートに移行。
しかし足を怪我した2日後から茨城県に5日間連続で出張の予定だった私は、
1日出張を別日に延期し、1日半の間で全ての予定を組み替え、
車の運転ができる同僚を手配し、5日間の出張を強行する事に決定しました。
私の仕事は、私がプロジェクトを提案し、
全てを手配し、クライアントと地域の方々と繋がって回す為、
私が行かないと、全くもって進まないプロジェクトだったからです。
同僚には「私は動けないので、顔と口だけ出します!」と宣言し、
外国人ライターをツアーの行程に従ってご案内。
訪れる場所を訪れる度に『小梅さん!どうしたんですかっ!?』と言われ続け、
皆様のご理解とご協力を受け、無事に5日間の出張全行程を終えた時の、
ホッとした気持ちは今も忘れられません。
しかし、やはり人間、無理はいけません。
その後も痛みが引かず、ちょっと歩けば足は腫れ、
ほぼ2カ月たった今でも、まだ痛みが残っています。
皆様、靭帯の怪我はなめたらあかんぜよ!
ギブスをしてから10日間はギブスを取ってはいけなかった為、
足を洗えずかなり熟成された状態に。。
先生には10日後に経過が良ければ、
取り外しができるギブスに変えてもらえると言っていただいていたのですが、
出張で動き回り、打ち合わせに出向き、オフィスを訪れ、
全く安静にしていなかったので足の腫れが引いておらず、
先生に更にギブス期間延長を通達されています。
自業自得とはいえ、つ、つらい。。
私は不器用なので1回外すと自分で付け直せない為つけっぱなしでしたが、
Aが来てくれてからというもの、Aが上手に包帯を巻けるので、
外してお風呂に入る事ができるようになったんです!
その時のお風呂に入れた感動と言ったら!!!
お風呂に入った後、足首は熱を持ってまた痛くなるのですが、
そんなこと全く気にならないぐらい嬉しかったです。
ギブスを外した時に発見した踵の染み。。
古い角質が溜まったその部分は、信じられないぐらい臭かった!
洗剤や消臭剤を駆使して可能な限り洗いましたが、
それにも負けない強烈さだった。。
皆に言われたのは『冬で良かったね。』という一言。
間違いない!!!
冬で汗をかいていない状態でこれなら、
夏ならどうなったんだろう。。←絶対に想像したくない。
でも足を怪我してからと言うもの、悪いことばかりではありませんでした。
電車ではほぼ100%の確率で譲ってもらえます。←魔法の杖(松葉杖)
ギブスをつけたまま和歌山出張に行った時、←いや、行ったらあかんやろ
チケットは10列以降だったのでチケットカウンターの女性に
「移動が大変なので、席を前の方に変えていただけませんか?」と聞いたところ、
なんと2列目にしてくださり、更に足を上げていた方が楽と言う私の言葉を受け、
隣の席まで確保してくださったのです!
おかげで飛行機に乗っている間中足を上げ続けることができました。
更に、空港内の移動は全て車椅子。
しかも飛行機の入り口まで迎えに来てくれていました。
関西国際空港では、なんと空港外の違う建物まで車椅子を押してくださいました!
そして帰りの飛行機はなんと1列目を確保!
更に京急のタッチパネルのところまで送ってくださいました。
心づくしの気遣いをいただき、私は心底感動。
更に、車椅子で移動する事で、今まで気づく事のなかった地面の凸凹や坂にも気付き、
車椅子の移動が常に心穏やかにいられる訳でないことも知りました。
車椅子の場合はエレベーターになる為、建物の導線の見方も変わりました。
駅の構内でもエスカレーターやエレベーターを探すようになり、
全ての駅の使いやすい場所にある訳ではない事も知りました。
特に、最寄り駅の一部は階段しかなく、
下りは手すりを使いながらケンケンで降りるのでまだ良いのですが、
上りは本当に一段ずつ地道に上るしかありません。
日本人は何もできないからとそそくさと通り過ぎていきますが、
外国人は『大変ね~!がんばって!!!』と声をかけてくれます。←嬉しいw
あと、今までに足を怪我した人、ギブスをした事のある人は話しかけてくれます。
共通点がある為、距離が一気に縮まる瞬間です。
一度電車を降りて、遠くのエレベーターに乗ろうとした時のこと。
かなり距離があったのに、エレベーターの中の男性が私を待っていてくれました。
何とかたどり着いた私が「ありがとうございます!」と息を弾ませて御礼を言うと、
『足は痛めたやつにしか大変さは分からね~よな~。』と一言。
粋っ!!!
この方も、きっと足を痛めて大変な思いをしたんだろうな~と何だか連帯感。
あぁそうだ!
結構歩くのが楽になってきた3月の中旬のこと。
だいぶ歩けるようになっていた私は、ギブスが取れて松葉杖を1本にして、
歩ける距離を少しずつ伸ばしながらリハビリしていました。
またもや和歌山県への出張があり、
もうほとんど歩けるので特に車椅子もお願いしませんでしたが、
カートに乗った女性が松葉杖の私を見つけて、
『乗りませんか?』と声を掛けてくれました。
私は「乗りますっ!」と即答。一緒に歩いていたCOOも同乗し、
音楽のなる乗り物で搭乗ゲートまで送っていただきました。
いや~、病気や怪我をしてから、人生初体験が増えるばかりです。
自分がつらい時ほど、人の優しさが身に染みます。
そして、”日常”や”普通の生活”の有り難さに一つ一つ気付く毎日でした。
きっと「なんで私ばっかり。。」と落ち込んで家にこもったり、
自分のできない事ばかりにフォーカスしていたら、
こういう一つ一つのことに感動したり、気付けなかったんじゃないかな~と思います。
家族や相方、友達に支えられ、
会社の理解を受けてリモートワークを最大限に活かし、同僚のサポートを受け、
私はこの3ヶ月のピンチの連続を乗り越えることができました。
いっぱいいっぱいになった時、私が気を付けたのは、
【自分ができる目の前のことを一生懸命する】ということです。
大変な時は同時進行でいろいろな事をできません。
だからこそ、できる事をしっかり一つ一つ片付けました。
ほぼ年度末のプロジェクトに関わる事ばかりを集中的に行ないました。
人にも会わず、外出もあまりせず、大好きなブログも書かず、
とにかく一つの事をしっかり終わらせることに集中しました。
また、心底良かったなと思ったのは、
今までに培った人との良い関係が私を助けてくれました。
家族は私を想い、私が治ることを信じ、見守ってくれました。
パートナーはわざわざサンフランシスコから駆けつけ、私を助けてくれました。
上司や同僚は私の状態を理解してくれ、快くサポートしてくれました。
友達やシェアメイトは、私が無理しないように支え、いつも応援してくれました。
本当に感謝しかありません。
席を譲ってくださった皆様、階段で荷物を持ってくださった皆様、
温かい声をかけてくださった皆様、本当にありがとうございました!
私も、これらの人から受けた優しさや御恩を返していけるよう、
今まで以上に人の役に立てるよう尽力します!
おかげさまで、抗生物質を4種類のまなくてはならなかった投薬治療も、
長かった2か月間という期間を終えました。
そして薬の量が半分の2種類に減り、
7月18日の投薬治療終了まで地道に続けています。
経過はとても良く、血液検査では副作用のふの字も出ておらず、
既に肺の影は薄くなり、結核菌の塊も壊れ始めているそうです。
ただし、肺に疾患があることは間違いないので、
今はコロナウィルスにかからないよう細心の注意を払っています。
しっかりと睡眠をとり、健康的な食生活を心がけ、
自分の免疫力を上げる為に発酵食を摂り、
ストレスを溜めないように生活をしています。
家で仕事ができるというのはとても有り難いことですね。
でも、年度末でプロジェクトがひと段落したので、
新しいプロジェクト獲得に向けて動き出していきたいと考えています。
来年に延期されたオリンピックに向け、準備できる期間が延びました。
今年までにコンテンツができていなかった自治体や企業は、
そのコンテンツを構築する時間ができたという事になります。
是非ともそういう方々の力になり、
来年度のプロモーションに向けてサポートしていきたいです。
コロナウィルス騒ぎが収束していくことで、必ず外国人観光客は戻ってきます。
その時手遅れにならないように、今できることをやりましょう。
皆様もどうか日々を大切にしてください。
今しかできないことがきっとあります。
皆様が心も体も健やかな毎日が過ごせるようお祈りしております。
小梅、元気です!!!
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